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やさしい日本髪の歴史 世界に誇る日本文化、日本髪についてのやさしい基礎講座です。

第二十三回 明治時代の髪飾り

髪飾りは黒髪を引き立てるアクセントとして、日本髪には欠かせない存在です。明治時代になり、「束髪」という新しい髪型が登場する中、髪飾りはどう変化したのでしょうか?

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銀杏返し

明治時代に流行した髪飾りといえば、珊瑚珠の根掛けです。根掛けは髪を結ぶひも「元結(もとゆい)」の一種で、髷(まげ)の根元を結び飾るもの。珊瑚や貝、真珠、瑪瑙(めのう)などを数珠状につなげたものが用いられ、独特の風合いを持つ珊瑚は特に人気を集めています。
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珊瑚珠の根掛け

さらに、画期的な新素材“セルロイド”が登場。明治22年頃からセルロイド製髪飾りの国内生産が始まります。ニトロセルロースに樟脳(しょうのう)を混合したセルロイドは、人類初のプラスティック。美しい光沢に加え、珊瑚などの色柄を再現できる点も魅力でした。加工しやすく安価なセルロイド製髪飾りは、高価な珊瑚や鼈甲の代用として、多くの女性たちに使われました。
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マガレイト

新時代の変化には、女学生に流行した「マガレイト」などに合う、幅の広いリボンや造花を使った髪飾りの登場も見逃せません。新素材の髪飾りや、日本髪用以外のものが登場したおかげで、特に若い女性たちのヘアアクセサリーの選択肢はグッと広がりました。

年齢や階級などによって髪型や髪飾りに様々な決まりごとがあった時代から、ヘアスタイルで個性が表現できる時代へ。明治時代の髪飾りは、まさにその過渡期に女性の心を捉えたおしゃれアイテムだったのです。

次回更新は3/5の予定です。どうぞお楽しみに。

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