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やさしい日本髪の歴史 世界に誇る日本文化、日本髪についてのやさしい基礎講座です。

第二十四回 耳隠し

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鏝を使ったウェーブのつけ方
『結髪講義要領』大阪美髪女学校 大正14年増

平安時代の「垂髪」から明治時代の「束髪」へ。長い歴史の中で、社会や生活スタイルの移り変わりと共に、女性の髪型は変化してきました。ですが、ずっと変わらなかったものがあります。それは「直毛の長い黒髪=美しい」という美意識。これに大きな風穴をあけたのが、ウェーブという革新的な技術の登場でした。

19世紀後半、フランス人のマルセル・グラトーが鏝(こて)を使って髪にウェーブをつける技術を考案。「マルセル・ウェーブ」は世界的な流行となります。日本では、大正10年頃にウェーブさせた髪で耳を覆うようにまとめた「耳隠し」という髪型が登場。画期的でモダン、和服にも洋服にも似合うヘアスタイルとして、たちまち人気を集めました。

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耳隠し
山野千枝子著『女性美の創造』
生命の芸術社 昭和10年

日本髪を洋風にアレンジした束髪と、ウェーブをつけて結う洋髪。2つの髪型の大きな違いは、直毛にウェーブをつけたという技術的なものだけではありません。旧来の「直毛の長い黒髪こそ美しい」という固定概念から、「髪型は自由に楽しむもの」という考え方に一歩進んだ、価値観の変化でもあります。

ウェーブヘアの登場に続く大きな変革とは?
次回更新は4/16の予定です。どうぞお楽しみに。

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