

先の東日本大震災で被災された皆さまに心よりお見舞い申し上げます。皆さまが一日も早く生活を再建され、元の暮らしを取り戻されることを切にお祈りいたします。
ポーラ・オルビスホールディングスは、2010年12月に東京証券取引所 市場第一部に上場しました。上場は企業が「社会の公器」としての使命を帯びることであり、それにふさわしい持続的成長に向けたビジネスモデルの変革を成し遂げなければなりません。
上場承認後、私たちは150社以上の機関投資家と面談を行い、グループを貫く事業理念とそれを具現化した事業戦略の達成に向け、「自らが自らを変革していく力」こそが強みであるとお話ししました。また、2011年には上場後初の株主総会を開催し、株主の皆さまと直接お話する機会を得ました。私は、グループで大切にしている“おもてなしの心”をもって丁寧な議事進行を心がけ、自らの言葉で分かりやすく報告するよう努めました。
株主の皆さまからは多数のご質問やご意見とともに、躍進の参考となる貴重なお声を数多くいただきました。今後の経営に生かしていきたいと考えています。
株主の皆さまに評価をいただいているという緊張感をグループ全体で共有し、期待に応えてまいります。
国内の化粧品市場は成熟期を迎えつつあります。一方、海外に目を向ければ、この市場が有望な成長分野であることは明らかです。
ポーラ・オルビスグループは、長期ビジョンとして、2020年に売上高2,500億円以上、海外売上高比率20%以上、金額で500億円の達成、営業利益率においても13〜15%の業界トップ水準を目指しています。そのために、ポーラ、オルビスを中心とした既存事業の強化とM&Aによる成長加速という2つの戦略に取り組んでいます。
2011年7月、M&Aによりナチュラル・スキンケア製品ブランドを展開するH2O PLUS HOLDINGS, LLC(米国イリノイ州シカゴ市)を子会社化しました。また11月には、豪州をはじめとしてアジア・米国・欧州においてオーガニック原料由来のスキンケア及びボディケア製品ブランドを展開するJurlique International Pty Ltd(豪州南オーストラリア州)のグループ入りを発表し、2012年2月に完全子会社化の手続きを完了しました。
今後はこれら2社との連携を強めつつ、新興国を中心とした海外市場に目を向け、グループ内経営資源の活用によるシナジーを創出しながら、ポーラ及びオルビスなど基幹ブランドとのアライアンスによりグローバル企業への歩みを着実に進めてまいります。
また、海外事業への参入により社内のグローバル化を推し進め、それにふさわしい人材の育成に当たります。
私は国際人に必要な資質として、(1)自立していること、(2)柔軟性、(3)コミュニケーション能力が高いこと、(4)日本人としての自覚があること、(5)タフなこと、などが必要と考えています。こうした人材こそが海外展開の成否を握るものととらえ、この課題に全力を挙げて取り組んでまいります。
一方、CSR活動についても、グローバルスタンダードに沿った対応が必要と認識しています。2010年11月、CSRのグローバルスタンダードであるISO26000が公開され、2011年にはグローバル企業の多くがISO26000に沿った対応を進めています。今後、重要性が増していくものと考え、グループにおけるCSR活動もISO26000の内容に沿って拡充しているところです。
最後に、東日本各地を襲った大震災は、ポーラ・オルビスグループにも少なからず被害をもたらしました。詳しくは、本レポートの特集記事に記載させていただきました。その中でも多くの従業員が被災地の復興に役立ちたいという思いを抱き、グループ会社及び従業員一人ひとりが、社会の課題に目を向け、貢献していこうとするCSR活動の実践が図られました。
また、化粧品の製造販売をコア事業とするグループとしては、今回の大震災の教訓を踏まえ、グループ全体で事業継続計画(BCP)における基本的見直しを完了 することができました。今後、訓練を繰り返しながら、策定したBCPの有効性を検証し、実効性を高めていきます。
今後とも皆さまのご支援ご指導を賜りますよう、よろしくお願いいたします。
