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第8回 持続的成長に向けて、新たなオルビスブランドを確立するために 【オルビス】

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消費者の価値の変化に応じたメッセージ発信を通じて、新たな顧客の創造を

小澤氏

オルビスの強みであるタイムリーなお客さま対応、人肌感のあるコミュニケーションを深めていく一方で、社会環境やお客さまの価値観の変化に対応し、新たなお客さまへアプローチする上では、将来を見据えた、長期的・投資的な取り組みも必要になってくると思います。具体的にどのようなことが考えられるでしょうか。

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足達氏

今年に入って、国内の大手自動車メーカーが、よりよいモビリティ社会構築に向けた研究や活動などを助成するための基金の設立を発表しました。これは、自動車が持つポジティブ、ネガティブ両面の影響に関心を払い、NGOや大学などを支援する取り組みです。事業に最も近い部分での課題解決を促進させ、事業の社会的価値を前進させたいとする意思を感じます。
御社に当てはめると、例えば「女性がきれいになる」こと、女性の美しさのための研究への支援や、女性に関わる社会課題解決への貢献などを通じて、社会的価値を高めていく道筋が考えられるでしょう。

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山崎氏

昨今の消費マインドや若い世代の価値観の変化を受けて、新たな顧客を生み出しうるのは「お客さまが買う意味」を感じられるものを提供できている企業やブランドだと思います。
そして、買う意味を訴求する方法は、広告宣伝で響かせるというかつての方法から、企業の哲学を反映した企業活動に共感を生じさせ、購買に結びつけていくという方法にシフトしてきていると感じています。特に東日本大震災以降、自分本位消費から、人の役に立ちたいとか、世の中のためにといった他人本位消費へのシフトが感じられます。それらの動きを象徴する概念として、ソーシャルビジネス、ロハス、エシカルファッションなどが挙げられます。
ユナイテッドアローズでは、アフリカの一部の国に商品の生地や縫製を発注した商品を販売しています。これは、製造を現地で行うことで、現地での雇用を創出、チャリティではなくビジネスを通じて経済的な自立をめざす取り組みです。お客さまが社会的な意義を強く感じられる事業として、多くの問合せをいただいています。
このような社会貢献的な活動は、すぐに売上拡大などに結びつくものではありませんが、企業として目指す姿というものを活動に起こし、発信し続けていく上で重要だと思われます。継続して活動し、発信することで、事業の社会的意義に共鳴してくれる新たなお客さまへアプローチできれば、将来的な発展に繋がるのではないでしょうか。

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松下氏

有効なご提案だと思います。アメリカでも景気後退後は、ギルティ・フリー(罪悪感のない)消費や地球環境に貢献できるような消費へと意識がシフトしています。
御社は、既存のお客さまと身近な関係を築けている一方で、未だ関係を持てていないお客さま、自分には関係がないと思われてしまっているお客さまがいることは確かだと思います。新たなお客さまとの接点を考える際に、トヨタの新型ハイブリッド車「アクア」の事例が参考になるはずです。これは、「アクア」=水、という車名から発展し、水をテーマにした地元の自然環境を保護・保全する一般参加型プログラム「アクアソーシャルフェス」を展開するという取り組みです。
昨今、若者の車離れが指摘されています。トヨタは車と距離がある人も含めて、社会貢献意識の高い層にアプローチする切り口として、こうしたソーシャルなプログラムを展開されていますが、結果、東日本大震災以降、社会貢献に対する関心を高めている若者たちからの共感を得ることにもつながっているようです。
御社においても、共感を促すメッセージを無理に発信するのではなく、企業としてのあり方や、それを象徴するようなアクティビティを通じて、これまで接点のなかったお客さまにアプローチし、触れあっていくということも考えられるのではないでしょうか。

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オルビス

創業以来27年間培ってきたお客さまとの強い信頼関係を礎に、企業価値の向上に努めてきましたが、今回のご指摘を受けて、改めてお客さまとの接点を見つめなおし、社会価値をいかに進化させるかを突き詰めたいと思います。
広告宣伝だけでは選ばれない時代に、女性の価値観や生き方が変化し、多様化する中で、新たなお客さまにも共感いただけるようなオルビスの社会貢献、アクティビティは何なのかをもう一度考えたいと思います。

従業員が「自分のこと」として企業価値の醸成に取り組む風土づくりを

小澤氏

新たな提供価値の創出や事業の継続的な発展を目指すときに、会社と従業員間のコミュニケーションは大変重要だと思います。従業員の意識改革や全員参加の事業活動を実践するために、期待することをお聞かせください。

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山崎氏

何かを決めていくときに、当社では、経営層と販売現場を切り離さずに考えることを心がけています。2年前に経営理念を一部改訂したときには、経営層が考え、現場に下ろすという浸透方法をやめました。従業員全員に当社が目指すものは何かを自分自身とお客さまに落とし込んで考えてもらい、経営理念を「自分ごと化」することで全社員への浸透を図りました。今年9月からは新規事業についても従業員から発案してもらう制度を復活させます。
経営から現場まで一本線を通し、従業員全員が「自分のこと」として取り組む風土を醸成することが重要だと考えています。

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松下氏

御社は"人肌感"のある対応を実現されているコールセンターや「キクラボ」というお客さまの声を吸い上げる優れた仕組みをお持ちです。特にお客さまと直接対応している従業員の方ほど、経営層に対して提案や意見をたくさん持っていることがよくあります。傾聴力やキクラボの仕組み、考え方を活かして、通販やECサイト、店舗、コールセンターなどすべての従業員の皆さんの声を吸い上げるところから始めてみてはいかがでしょう。

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足達氏

従業員の皆さんの意識改革や意識統一を図るときに、方向感を明確に打ち出すことをおすすめします。例えば、いま多くの企業が「変化への対応」に取り組んでいますが、重要なことは、自分たちが対応すべき変化とは何なのかを具体的に抽出し、AからBへと変化した後の姿を実際に思い描き、それを到達点としながら意識改革や施策を打ち出していくことです。
変化という言葉だけがひとり歩きし、どう変化していったらいいのかが漠然としていると社内の混乱を招きますから、御社が次のステージへと進むときにどうなっていたいのか、あるいはお客さまに共感してほしい要素とは何かを明確にしながら、従業員の皆さんと一つひとつ物事を変えていっていただくと、効果的だと思います。

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オルビス

自分ごと化というところは、非常に難しいですが、一番大事なことだと思っています。
ブランド再構築に取り組む中で、全従業員が「オルビスらしさ」とは何かを自問しながら、新たな成長に向けた事業改革に取り組んでいます。
しかしこれからは、いわゆる守りの姿勢だけではなく、攻めの姿勢も必要で、非ユーザーの方に、いかにオルビスが自分のブランドでもあると感じていただけるか、また全従業員でお客さまがオルビスを使い続けたくなる価値や理由を作り上げていくことが将来のためには必要だと改めて強く実感しました。
その進めるべき方向を明確にし、社会・お客さまが期待することをショップやコールセンターの人たちと徹底的に考えていきたいと思います。

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新生オルビスがさらなる進化を遂げるために

当社は、事業活動の起点を"お客さま満足"とし、「クレームゼロ」という、いわば誰にも嫌われない経営を実践してきました。それによって通販・店舗合わせて約300万人(2014年10月現在)のお客さまの信頼を得てきたと自負しています。

一方で、お客さまに感動を与え、新たな価値創造につながる斬新な商品が生まれにくいというジレンマがあったことも事実です。今年2月に発売した「オルビスユー」は、ジレンマを抱えていたオルビスにとって大きなブレークスルーとなり、商品開発でもお客さまを驚かせるようなチャレンジ精神が芽生え、ヒット商品も生まれています。通販事業では販促制度やコミュニケーションの改革を進め、店舗事業、コールセンターでも対応をさらに進化させるために、仮説と検証を繰り返しながら、お客さまに価値を感じていただけるよう前進を続けています。


しかし今後は、部門ごとの分業ではなく、会社全体が有機的なつながりと一つの軸を持つこと、そして、そこに従業員や消費者の皆さまを巻き込んでやっていくことが必要なことが明らかとなりました。オルビスが多くのお客さまや社会にとって特別な存在になれるよう、従業員の意識改革と全員参加の事業活動を通じて、新生オルビスの進化を追求していきます。

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オルビス(株)
代表取締役社長
町田  恒雄

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